令和7年度 あおもり創造学

令和7年度 あおもり創造学

1学年「総合的な探究の時間」みらい探究Ⅰ フィールドワークⅣ 令和7年7月8日

 鰺ヶ沢町の基幹産業である漁業について知るために、鰺ヶ沢町漁業協同組合でアイナメの放流とインタビュー調査、マグロの荷揚げの手伝いをし、漁業の現状と課題を知りました。その後、岸壁で釣りを体験しました。釣りは初めての生徒が多数いましたが、鰺ヶ沢町漁業協同組合の皆様が釣竿の組み立て方や餌の入れ方などを指導して下さったお陰で、小さい真サバ・鯵・ふぐなどを釣ることができました。

① 鯵ヶ沢町漁業協同組合 アイナメ放流・マグロ荷揚げ体験

【生徒の感想】
・アイナメの放流やマグロをつかむこと自体が初めてで、マグロはヌメヌメしていて重かった。
・鯵ヶ沢でマグロが水揚げされるイメージが全くなかったが、獲ったばかりのマグロを間近で見ることができて良かった。ヒラメやアンコウも水揚げされていて鰺ヶ沢では色々な種類の魚が獲れることがわかった。
・鯵ヶ沢では資源維持のために、今回のアイナメの放流のように「栽培漁業」に力を入れていることがわかった。
・漁業者の高齢化と後継者不足が課題であることを知り、鰺ヶ沢町の産業を守るためにも後継者の育成の工夫が必要だと実感した。どうしたら漁師になれるかを高校生に教えて欲しい。

 

② 釣り体験

【生徒の感想】
・釣り竿の組み立て方や、餌の付け方などを役場や漁協の方に教わりながら、初めて釣りをすることができた。初めての釣りで、小さいアジを一匹釣れてとても楽しかった。
・釣りをするのが初めてで、朝からワクワクしていたが一匹も釣れなかった。簡単に釣れると思っていた ので甘かった。これも温暖化の影響なのか。
・釣りをするのは初めてで不安だったが、餌の付け方やコツを漁協の方が親切に教えてくれたお陰で、小さい真サバを3匹釣ることができた。本来であれば資源管理のために、小さい魚は放流しなければいけないのだと思ったが、釣れた喜びが先行して再放流しなかったことが反省点。

 

1学年「総合的な探究の時間」みらい探究Ⅰ フィールドワークⅢ 令和7年7月1日(火)

① 護岸復旧工事現場視察
 6月3日の講義内容をもとに、3年前の8月に記録的な大雨で氾濫した中村川を訪れ、壊れた護岸を復旧している工事現場を実際に見学しました。工事を担当している丸重組様の担当者から、川を流れる水の量を増やすために重機を使って川底を深く掘削し、水位が上がりにくくする対策が施されていることなどについて説明を受けました。

 【生徒の感想】
・学校から駅に向かう帰り道、いつも通っている工事現場を実際に見て、コンクリートの中に、鉄筋を入れることで耐久性を高めていることがわかった。今回の説明がなかったら、気に止めることもなく通り過ぎていた場所が何をしているのかを知ることで、土木工事の重要性を改めて実感した。
・近隣住民に配慮して、コンクリート構造物を低騒音・低振動重機を使用して壊れた護岸を復旧する工夫をしていることを初めて知り、素晴らしいと思った。
・工事が完了した中村川では、浸食防止策として、袋詰玉石を設置するなどの工夫や河川環境の安全に配慮して工事していることが分かり、土木工事の奥深さを知った。


② 豪雨災害時の状況を菓子工房TATSUYA社長 清野 悟氏から伺う
 浸水によって冷蔵庫や製菓用の機械が壊れたほか、店内が泥で汚れたため菓子の製造を再び行えるようになるまで5日ほどかかったことなど当時の状況について聞き、改めて、豪雨災害恐ろしさを知りました。

【生徒の感想】
・実際に店舗に入り、ケーキを陳列しているショーケースの半分まで水に浸ってしまったこと、工房にまで水が流れ、大型冷蔵庫をはじめとする機械が全て水や泥に浸り使えなくなってしまったことを伺い、被害の大きさを改めて実感した。
・社長を心配する友人が復旧に向けて支援してくれたお陰で、5日で店をオープンすることができた話を聞いて、人の絆の大切さを改めて知った。

1学年「総合的な探究の時間」 みらい探究Ⅰ フィールドワークⅡ 令和7年6月10日(火)

 白神の森遊山道をガイドの説明を聞きながらトレッキングしました。樹齢200年を超えるブナが自生している白神の森を知り尽くしたガイドの皆さんと一緒に歩くことで、手付かずの自然の偉大さと動植物との出会いに感動し、改めて世界遺産白神山地の素晴らしさを実感することができました。

【生徒の感想】
・ガイドさんの説明で、植物の葉や木の実を食べた跡、木を登った跡など、動物がいた痕跡を知ることができた。普段注意深く見ることもなかったブナの木や実を間近で観察することで、その生命力を偉大さを感じることができ、世界自然遺産に登録された理由も分かった気がする。
・鰺ヶ沢町の白神の森遊山道には、十二湖のような湖や暗門の滝のような滝はないが、手つかずのブナ林や生態系が存在するとガイドさんが話していた。派手さはないが、ガイドさんの説明がとても上手でトレッキングが楽しいことが魅力だと思うので、もっと発信したら良いと思った。
・トレッキング初心者にはちょうど良いコースだが、登山が好きな人には物足りないと思うので、クロクマの滝まで行けるコースがあればいいと思った。
・豊かな自然を守りつつも、外国人をはじめとするより多くの人に「白神の森」に訪れてもらうための方策を考えたい。 

1学年「総合的な探究の時間」みらい探究Ⅰ 令和7年6月3日(火)

「令和4年(2022年)8月豪雨に伴う中村川の河川災害について」
講師 (株)丸重組 経営企画部長 冨田 瑛重 氏
【講義内容】
・中村川はどのような川?
・令和4年の豪雨で何が起こったの?
・堤防と護岸って何?どうして壊れたの?
・対策工事と今後について~土木に関わる人たちについて

【生徒の感想】
・私は今まで「堤防」は知っていましたが、護岸という言葉を知りませんでした。「堤防」と「護岸」の違いやメカニズムを分かりやすく教えてくださったお陰で、土木工事の仕事に興味を持ちました。
・令和4年8月の豪雨災害はどのようにしておきたのか、復旧に向けた工事はどのように行っているのかを、写真や図で示して教えてくださったので、駅までの帰り道に通っている工事現場をよく見てみたいと思った。
・今回の復旧工事は、建設会社だけでなく、行政・設計者・職人など、まるでオーケストラのように連携している例を聞き、様々な分野の人たちが関わっていることを初めて知り、完成した護岸を見てみたいと思った。

1学年「総合的な探究の時間」みらい探究Ⅰ フィールドワークⅠ 畜産・農業体験 令和7年5月21日(火)

 長谷川自然牧場で豚の餌やり、ABITANiAジャージーファームでは、ソフトクリームを各自購入、長谷川農園では、アスパラガスの収穫体験を行い、鰺ヶ沢町の基幹産業である畜産業・農業の魅力や課題を発見する機会となりました。

① 長谷川自然牧場 豚への餌やり体験等

 【生徒の感想】
・初めて豚を近距離で見て触ってみた。最初は予想以上の大きさで怖かったが、可愛く見えてきて、これを私が食べていると思ったら、可哀想に思えた。
・他の豚舎では配合飼料を餌として与えているが、長谷川自然牧場ではじゃがいもなどの野菜やパンなど、人間がその場で食べられる物を発酵させて与えている日本で唯一の牧場であることを初めて知った。
・豚舎では、炭をたいて臭いが出ないように工夫されていて、豚も生き生きとして人懐っこかった。長谷川さんが毎日、豚に話しかけているとおっしゃっていたからかもしれないと思った。

 
② ABITANiAジャージーファーム 

【生徒の感想】
・牛の餌はワラのほか、トウモロコシを原料とした粒状のものがあることを知った。予想以上の餌の量が必要であることに驚いた。
・ソフトクリームを食べてみて、濃厚でありながら後味がすっきりとしていて、普段食べているものと全く違い感動した。今度は家族で食べにきたいと思った。
 

③ 長谷川農園 アスパラガス収穫体験

【生徒の感想】
・アスパラガスを収穫するための専用のハサミがあることに驚き、想像していたより簡単に長さが28㎝以上のものを収穫することができた。
・長谷川さんは70歳からアスパラガス栽培を始めたそうです。4年前にアスパラガス畑が水没して収穫できなくなってしまっても、畑を復活・拡充しようとしている姿勢がすごいと思った。
・鰺ヶ沢町のアスパラガスの魅力を県内外の人にもっと知ってもらうためのアイディアを考えたい。

1学年「総合的な探究の時間」みらい探究Ⅰ オリエンテーション 令和7年4月10日・15日・22日

 鰺ヶ沢高校に入学してまだ4日。今年度の新入生23名が挑戦する“あおもり創造学”「みらい探究Ⅰ」のオリエンテーションを行いました。鰺ヶ沢町出身者と町外出身者のグループに分かれて、鰺ヶ沢町の印象として良い点・改善が必要な点を考え、それを整理して発表しました。鰺ヶ沢町の良い点や改善点が沢山出されました。しかし、鰺ヶ沢町の人口が減少している中、良い点を維持したり、改善するためには、それを担う人が必要だという意見が出されました。
 発表後、自分が興味・関心があるキーワードをもとに、「あじがさわテキスト」等を活用して情報を収集し、事業所等に質問したい内容をまとめ、5月からのフィールドワークに備えました。

令和7年度 あおもり創造学【目標・実施内容・方法】

令和7年度 あおもり創造学「総合的な探究の時間」
「みらい探究Ⅰ・Ⅱ」 
~鰺ヶ沢の宝を未来へ!!~地域資源の探究と継承~
 
【目標】
 主に鯵ヶ沢町の発展的な地域づくりのために、生徒自らが、地域資源の魅力とその課題について体験活動を通じて発見し、鯵ヶ沢町の宝(自然や産業)を未来に継承するために必要な課題を解決しようと挑戦する生徒を育成する。

みらい探究Ⅰ 第1学年 【実施内容・方法】
①地域探究
 体験活動やインタビュー調査等の情報収集を行い、鰺ヶ沢町の魅力や地域課題を発見する。   
②課題設定
 地域課題解決のための研究課題を設定する。
③整理分析
 情報収集した内容を、整理・分析し、課題解決策を考案する。
④まとめ発表
 鰺ヶ沢町の課題解決に向けた方策等をまとめ、校内での発表会や関係機関に提案する。   
⑤振り返り
 提案した課題解決策を次年度検証するための手立てを考える。
⑥情報発信
 学校ホームページ等で情報を発信する。



みらい探究Ⅱ 第2学年 【実施内容・方法】
①事業所等事前学習
 インターンシップ先の事業所や業界等について調査し、事業内容等の理解を深めるとともに、経営者等にインタビューしたい事項を考える。
また、働くことの意義を考えさせ、勤労観・職業観を醸成する。
②インターンシップ
 生徒が事業所等で就業体験を行い、実際の業務やインタビュー調査を通じて課題を発見する。
③情報収集、整理・分析
 就業体験を通して発見した課題について、研究課題を設定し、更なる情報収集及び整理・分析を行い、課題解決策を考案する。
④まとめ発表
 整理・分析した情報をもとに考案した課題解決策をスライドにまとめ、関係機関に提案する。
⑤振り返り
 提案した課題解決策に関する事業所等からのフィードバックをもとに自分の考えをブラッシュアップし、1年間の振り返りをする。
⑥情報発信
 学校ホームページ等で情報を発信する。